どうすれば資金繰りを楽に、利益の出る会社に出来るのか?

3月決算の会社にとっては歳末期を迎えておられることと思います。売上を上げることは大切ではありますが企業が継続するためには利益を上げていかなければなりません。地元金融機関と連携して行った伴走支援型のコーチングの最終回を終えて、そういった会社作りのために、今から習慣化しておきたい5つの事柄をまとめてみました。

経営とは?

資金繰りを楽にする、利益の出る会社作りを考える前に、まず会社を経営するという事は、何をすることか?という基本的な事柄を整理しておきましょう。「私はレストランを経営しています」という文章を英訳してみてください。

経営するとは管理監督することではなく、RUN=運転、走行といった意味があることが分かると思います。普段は社長室にいて現場にはほとんど顔を出さない、従業員と顔を合わせることもない、会社でもあまり見かけることが無い、といった社長さんもいらっしゃるのだと思いますが、かといって何もしていないわけではありません。基本的には運転をしているのだと理解されると良いと思います。

中小企業の経営管理はちょっと違う

中小企業や小規模事業者の経営というのは、営業物品一つ購入するにしても、細かいレシートの仕訳にしても、全ての事を自分でやらなければなりません。創業・起業もそうです。会社を辞めて起業した人、事業承継した人、定年退職後、子会社で管理者として再スタートした人、、様々な形で大組織出身者が中小企業の経営に携わられていますが、中小組織の経営者としての動きはずいぶん違いますね。

課題解決よりも課題発見が重要

経営に関する伴走型支援、コーチングやコンサルティングの多くの時間は解決策を提案する事よりも課題を発見することに時間を費やします。

たたき上げの経営者、創業メンバーや、経営者のご家族、奥様などの右腕役、番頭役が常日頃から会社の内部をよく見てくれている会社を除き多くの経営者、経営幹部、中間管理職は、課題や困りごとは挙げられるのですがその原因がしっかりとつかめていないケースが多いのです。事業承継や創業企業の成長期に関しても同様のケースが当てはまります。

伴走型支援コーチング(最終回)でのコーチング内容

金融機関経由でのご依頼に対応したコーチングは三か月に渡っての伴走型支援となりました。通常よりは短い期間ではありますが、それだけにご相談者への負荷が大きく、お忙しい中でたくさんの課題、宿題をこなして下さったことに感謝します。ご自身で課題を明確にされているからこそ、相談内容が具体的です。

利益の出る会社作りのために、まずは実態を正しくつかむことからはじめ、次に実態をさらに細分化しながら解決できるポイントを探り当てることに続き、最後は探り当てたポイントに対して、効率的、かつ効果的に解決策を落とし込んで経過を観察するプロセスへと続きます。

これらの一連のサイクルをご自身が全てやらないにしても、分かっていることが重要となってきます。

POINT

①部門別損益の精緻化
②マーケティング投資投資効率
③取引先別・商品別の販売管理手法
④経営計画、資金計画の運用方法
⑤銀行借入や返済に関する基本的な考え方
⑥融資、投資の違い、業績報告、プレゼンテーション資料作成や技法について
⑦サプライチェーンマネジメントについて(卸・小売の物流戦略)
⑧物流コストの考え方、アウトソーシングのポイント
⑨原価、コストの関係性について

ご支援の効果

短時間で自社の経営構造、収支構造をおおむね理解されたと思います。財務内容の改善、利益体質への転換のためには、まず自社の身体を正しく知ることから始まるため、通常の損益計算書、貸借対照表では把握できない活動管理基準、販売管理基準での実態把握方法を習得されたことに驚きました。

創業期から成長期にかけての事業構造の変化と対応策、想定リスクと対策の立て方についても理解が得られたため、新規取引の増加による大幅な売上増加を楽観視せず的確にリスクを捉えており、必要資金の算出や資金計画の早期立案、経営計画の有効な活用方法などについても理解を深められた。

緻密な財務管理、メインバンクへの業績報告などを継続的に推進されており、堅実で誠実な経営者としてのお人柄が伺い知られ、今後のご発展に期待大です!

厳しい資金繰りを改善し、利益の出る会社作りのために創業時からつけておきたい5つの習慣

利益の出る会社作りは一朝一夕にできるものではありません。経営とは日々なる営みです。毎日小さなことを積み上げていくこと、凡事徹底が最善策です。今回、コーチングをさせて頂いた経営者の方は、スポーツで鍛えられた精神力・リーダーシップも見事でしたが、以下のような点が特に素晴らしかったと思います。

①緻密な計数管理

計数(計算・分析して求めた定量的データ)を用いた経営活動の管理のことです。

経営における計数とは、原価や売上高などの会計数値、生産量・在庫量などの物量数値、官庁や各種団体、研究所などによる統計数値などがありますが、計数管理ではこれらの原数値を、分析手法や数学、コンピュータなどの力を借りて、経営における計画や統制の諸活動に役立てることを目的とします。

過去においてはいわゆる勘に頼る経営が多かったのですが、現代においては計数を用いて科学的に経営し管理していくことが重要だとされています。

②利害関係者との対話の習慣化

最近使われるステークホルダーという言葉と意味は同じです。企業における利害関係者の範囲は考え方によって異なりますが、主に以下になると思います。

■顧客(消費者)

■取引先企業(パートナー企業)

■投資家・株主

■社員・家族

■地域社会

この内利益を出すという点において大事なのは顧客・取引先企業・投資家・株主・社員などだと思いますが、これら利害関係者とのこまめな対話を繰り返すことは言うまでもなく大切になってきます。

③正しい実態把握

売上・原価・在庫状況など直接経営に関係するところは勿論、従業員が実際に働いている現場の実態を把握しておくことが経営者にとっては大切と思います。

④常に現状を疑う

先ほど経営するということを英語でRUN=運転することと言いましたが、一旦経営に関する課題を見つけ、それに対する改善策を行ったとしても半年後はまた状況が変わっているかもしれません。会社の状態というのは常に流動的です。

常に経営に関するあらゆる情報を取り入れ、次の一手を考えていかなければなりません。

⑤適切にコーチングを受ける

経営者と言うのは常に孤独なものです。何か分からないこと、気付けないことに対して相談できる信頼できるコーチが必要です。ご自身の会社の規模・業界・業種に適したコーチを慎重に選ぶ事が大事です。