「家族に経理を任せているが、本当に大丈夫なのか?」

「経理から財務を安定させたいけど、親族に経理を任せてていても大丈夫なのか?」

このような悩みを抱えている社長も多いはずです。

家族経営は経営の柔軟性があるものの、反面デメリットも多いです。

それに加えて、経理を親族に任せていると危ないと聞いたこともあるでしょう。

そこで当記事では、家族経営で親族に経理を任せると危ない理由をお伝えしつつ、解決策を提示します。

家族経営で親族に経理を任せると危ない3つの理由


家族経営で親族に経理を任せると危ない3つの理由は以下のとおりです。

  • 専門知識やスキルが足りないのに担当替えができない
  • 社長の意向よりも家族の意向が反映されがち
  • 試算表や財務諸表への理解が足りていない可能性がある

それぞれ解説します。

専門知識やスキルが足りないのに担当替えができない


親族に経理を任せていると会社が小規模な際は問題ありませんが、規模が大きくなるにつれ専門知識やスキルが足りなくなる可能性があります。

その際に担当替えができないことは、経理を親族に任せると危ない理由になるでしょう。

たとえば、簿記の知識がない妻に帳簿の付け方を指導して簡単な会計ができるようになっても、会社が大きくなり記載項目が増えれば必然的にスキル不足になります。

もちろん担当する親族がスキルアップをすれば問題ありませんが、業務とスキルアップ、さらに家庭の仕事まで担当している場合難しいと言わざるを得ません。

このような状況になっても、新しい人材を採用し担当替えすることは不興を買う恐れがあるためしづらく、ますます経理を社長が把握しづらくなる可能性も出てきます。

社長の意向よりも家族の意向が反映されがち


社長の意向よりも家族の意向が反映されがちになってしまうのも、親族に経理を任せる際の危険性です。

経営判断で新たな投資をしなければならないのに、家族の予定を優先され資金を使えないといったことも考えられるでしょう。

どのような規模の会社でも次のような会話がなされているのではないでしょうか。

  • 社長「〇〇の事業に投資をしたいんだが…」
  • 妻「子どもの大学進学もあるし、△△もあるし、少し待てない?」

事業にはタイミングが必須にもかかわらず、妻からの一言で投資を躊躇した方もいるでしょう。

社長の決断で事業が動くべきですが、親族に経理を任せていると親族の意向が反映されやすい点が危険といえます。

試算表や財務諸表への理解が足りていない可能性がある


試算表や財務諸表への理解が親族の経理担当が足りておらず、社長への報告がおざなりになる危険性もあります。

社長自身も会計を知っておくべきですが、知らなかった場合、経理担当に任せるほかありません。

しかし、親族の経理担当も小規模な会社であれば説明できたものの、規模が大きくなるにつれてスキルが足りずに説明できない事態に陥るでしょう。

このような状況では社長が会社の台所を管理できないことになり、急に資金繰りが悪化する恐れもあります。

家族経営で親族に経理を任せたくなる3つの理由


反対に家族経営で親族に経理を「任せたくなる」理由は以下のとおりです。

  • 会社の内情を他の社員に公開せずに済む
  • 親族のほうが無理をさせやすい
  • 人件費を圧縮できる

詳しく解説します。

会社の内情を他の社員に公開せずに済む


親族に経理を任せたくなる理由には会社の内情を親族以外の社員に公開せずに済むことがあげられます。

経理は会社の一番大切な箇所であり、会社の内情を確認することも簡単にできてしまいます。

仮に経理を親族以外の社員に任せていたとして、次のような実情があったとしたらどうでしょうか。

  • 債務超過である
  • 家族と他の社員で給料に差がある
  • 倒産の危機にある

これらの事態が起きているとすると、親族以外の社員から他の社員に事情が漏れてしまう恐れもあるでしょう。

これら一つ一つを解説しながら、どのような状況に陥るかのシミュレーションを以下ではおこないます。

債務超過である

会社の内情が債務超過に陥っていた場合、親族以外の経理担当者は収支のバランスを見て会社の経営状態を判断するでしょう。

債務超過とは事業者が保有している資産よりも、債務(借金・支払いなど)が超えていることを指します。

債務超過が悪い訳ではなく、債務の支払いと収入のバランスが崩れ赤字になっている場合が問題になります。

親族以外の社員が会社の収支の状況と債務超過である現状を見ると、簡単に経営が危ないかどうかを判断でき、退職や他の社員へ情報の伝達をされる恐れが出てくるでしょう。

家族と他の社員で給料に差がある

会社の内情として家族とその他の社員では、同じ役職であっても給料に差が出てくることもあります。

親族の給料が他の社員と比べて低ければ問題ありませんが、高い場合には不満が出る恐れもあるでしょう。

親族の給料に差があるのは起業当初に支えてくれたお礼の意味を含んでいるといった理由もあるのに、差があるのはおかしいと考える方が居てもおかしくはありません。

倒産の危機にある

債務超過かつ毎月赤字であることが、親族以外の経理担当の方に知られると倒産の危機にあると判断されるかもしれません。

倒産の危機にあることが親族以外にバレてしまうと、離職が続出してしまう恐れもあるでしょう。

また、他の社員に内情を伝えられたら、同業他社に情報が流出することも考えられます。

ここまで解説してきた実情は一部ではありますが、経理を親族に担当させたいと思う理由に会社の実情を知られたくないと考えるのも無理はないでしょう。

親族のほうが無理をさせやすい


親族に経理を任せたいと思う理由の一つに、無理をさせやすいという理由があります。

妻や子どもが経理担当であれば、残業や無理なお願いも少しは聞いてくれることになるでしょう。

決算時期が近づき無理な残業をお願いしても、家族のためだからと頑張ってくれるに違いありません。

このように人手が足りないときに手伝ってくれるのも親族に経理をお願いするメリットとして考えられます。

人件費を圧縮できる


親族に経理を任せると人件費を圧縮できる可能性もあります。

というのも、妻や子どもが会社の仕事を担当すると他の社員よりも給料を低く設定しても不平が出ない可能性が高いからです。

仮に20%程度給与が低くても、親族のためだからといった理由で納得してくれることも多いでしょう。

ただし、正当な給与が支払えていないのであれば、会社のビジネス構造に問題があるため、早急に立て直しをしなければ、他の社員にも影響が出ることには注意しましょう。

家族経営で親族に経理を任せていると起こること


家族経営で親族に経理を任せていると起こることは以下のとおりです。

  • 会社の経理を家計と同一視してしまうことがある
  • 経費をなあなあで済ませてしまうことがある
  • 税務署からも怪しいと感じられてしまうことがある

それぞれ解説します。

会社の経理を家計と同一視してしまうことがある


親族に経理を任せると会社の経理と家計を同一視してしまうことがあります。

特に妻が経理を担当していると、冒頭でお伝えしたように「子どもの進学があるから…」といった理由で事業への投資を断られることもあるでしょう。

ただ、会社の経理と家計は社長として別に考えなければなりません。

事業を成長させるための適切な投資は、個人事業主・小規模事業主であれば社長個人の決断で決める必要があります。

そこに家計の悩みがあることは事業成長の妨げになる点に留意してください。

経費をなあなあで済ませてしまうことがある


経費をなあなあで済ませてしまうことも親族に経理を任せる弊害といえるでしょう。

親族であれば、売上につながるかが分からない飲み会への経費も忖度で通じてしまう恐れがあります。

私(平岡)の理念には「計入制出(はいるをはかり、いずるをせいす)」という言葉がありますが、経費は売上アップや事業成長のためだけに活用するものです。

そのためには、本当に必要な経費なのかを確認することが大切なのに、親族間だとなあなあで済ませてしまう恐れがある点に注意しましょう。

税務署からも怪しいと感じられてしまうことがある


経費がなあなあで済ませられているのであれば、税務署からも怪しいと感じられてしまうことも多いでしょう。

会社が休みの日なのに飲食店の領収書を交際費として計上していたとしたら、親族で飲食をしていないかと税務署から怪しまれるでしょう。

それが何度もおこなわれていたとしたら、税務調査で明らかになり追徴課税を課される恐れもあります。

このように、なあなあの経理・会計はリスクしかない点に留意してください。

家族経営で親族に経理を任せても安心できる環境を作ろう


家族経営で親族に経理を任せても安心できる環境作りは以下のとおりです。

  1. 会計のプロを探す
  2. 会計をクラウド化して見える化する
  3. データを活用し正しい経営状況を把握できるようにする

ステップ別に解説します。

経理委任

STEP1.会計のプロを探す


経理を親族に任せていながらも、社長が会社の台所事情を完全に把握しておくなら、まず会計のプロを探すところからスタートしてください。

というのも、会計のプロは経理で必要な情報を分かりやすく伝えるプロでもあるからです。

私(平岡)も、会計知識をそのまま伝えるのではなく、分かりやすい言葉に言い換えて伝えています。

このように会計のプロを探し、依頼することで分かりにくかった会社の経理が社長自身で分かるようになります。

STEP2.会計をクラウド化して見える化する


会計を紙媒体の帳簿に記載しておくことは、今の時代では応用発展性がないかもしれません。

昨今ではクラウド技術が発展したことにより、「free」のようなクラウド会計ソフトも発展しています。

これらのソフトを活用し、仕分けと入力を済ませるとデータをいつでも抽出(エクスポート)でき、自在にレポートを作成できます。

数字は見方を変えることで、社長が知りたい情報を細かく確認できるので、少なくとも紙での記載から会計ソフトに切り替えるようにしましょう。

STEP3.データを活用し正しい経営状況を把握できるようにする


クラウド会計ソフトを導入したら、データを活用し正しい経営状況を把握できるようにしましょう。

クラウド会計ソフトの導入は業務の効率化だけでなく、経営戦略を練るための正しいデータを抽出するために活用すべきです。

もちろん業務効率化も大切ですが、数字を活用し正しい経営判断をすれば、正しい形で売上アップの施策を打てるようになるでしょう。

家族経営でも安心できる経理環境を作るには平岡商店まで


今回の記事では、家族経営で親族に経理を任せるのは危ないといった事例や親族に任せたくなる事情を解説してきました。

個人事業主・中小規模の事業主の方は色々な事情を抱え、親族に経理を任せる他ない状況かもしれません。

ただ、いつもの経理業務を親族に任せることは問題ありませんが、社長が会社の台所事情を分かるようにするにはプロの力が必要です。

もちろん、今すぐプロの力が必要な会社は少ないと考えられますが、余裕のあるうちに経営改善をおこなわないと、倒産直前では救えない場合が多くなります。

当サイトでは、家族経営でも安心して経理ができる方法をお伝えしているので、気になる方は以下のページを参考にしてみてください。