会社や企業のマネジメントは経営者の手腕にかかっています。

ただ、単にマネジメントするとは言っても「何をすれば良いのかわからない」という方もいらっしゃいますよね。事実、それが経営者と働く人の摩擦になったりもします。

そこで、今回は経営者の方が知っておきたいマネジメントを成功させるポイントについて簡単に紹介します。

経営者のマネジメントで大切なのは3つのポイントを知ることです。

たくさんのマネジメントが必要なのではなく、3つに絞ってマネジメントしていくことで良い方向に進みやすくなります。まずは1つずつポイントを見ていきましょう。

後継者のマネジメントを成功させる3つのポイント

①後継者とのコミュニケーションを徹底する

まず経営者のマネジメントで大切なのが、コミュニケーションを徹底することです。

経営者の多くは「事業を成功させること」を目標に頑張っているのですが、実は働く人の多くは「給料をもらうこと」を目標に頑張っています。コミュニケーションがとれていないと、ここからすでに行き違いが発生してしまいますよね。

だからこそ、経営者と働く人たちがきちんとコミュニケーションをとらなくてはならないのです。逆にコミュニケーションに力を入れておけば、組織としてのビジョンや目標を共有できます。従業員はそれら未来を見据えることによって「自分の仕事の成功=事業の成長」という発想を持てるようになります。単に言われたことをやるのではなく、自分の頭で「この仕事はこの事業に繋がってくる」と考えられるようになれば、経営者と働く人たちのベクトルが同じ方向に向いていくかもしれません。そうやってアプローチしていくことで、お互いがお互いにコミュニケーションするようになり、さらに摩擦も減っていくのです。

なお、やるからには株式や連帯保証、役職や権限、報酬などの設計といった細かいところまで徹底的にコミュニケーションをとることが大切です。ある一部だけを共有して一部だけは除外するなどの行動は、逆に働く人たちの反感を買ってしまうかもしれません。

大切なのは会社や企業が持っている情報を社員や人材と共有して、1つの組織であるという認識を持ってもらうことです。各々が給料のために働くのは間違ってはいませんが、経営者と働く人が仲間意識を持つことで単純に仕事も楽しくなってきます。

まずはどちらもフランクに交流できるよう情報共有しながら運営していくことが重要です。

②後継者のマインドをチェンジする

基本的に経営者と従業員は考え方には違いがあります。

そのため、前の項目でも説明したのですが、それぞれのマインドを変えてあげることが重要となります。特に今後、会社や企業を任せることになる後継者のマインドはしっかりとセットしておくことが大切です。

例えば、経営者の後継者というのは優秀な社員や人材から生まれるものですが、前述した通り、従業員が働く理由として「給料をもらうため」という理由が多いのも事実です。しかし、後継者候補がそのままのマインドで後継者になってしまうと、引き継いだとしても事業を成長させることは非常に難しくなります。

そうではなく、少しずつでも経営者としてのマインドを育ててあげることが、いずれは組織の成長にも繋がっていくのではないでしょうか。

そのため、後継者候補に伝えたいこととして、「経営者は部門のエキスパートとしてではなく、全体を俯瞰して事業を回す潤滑油として動くことが大切」ということです。

経営者は全体を意識した思考が重要です。どんな仕事も1人ではできないため、組織全体を意識するような思考に後継者のマインドをチェンジしていくことが大切だと言えるでしょう。

③第三者の意見を取り入れる

後継者のマネジメントでは、第三者の意見も取り入れることが重要です。

マネジメントの難しさは偏った考え方でコーチングを行ってしまいがちなので、状況によって第三者にアドバイスを求めるのがおすすめです。

第三者とは言っても運営のプロでなければならないということはありません。身近にいる従業員や社員、人材から意見を聞くのもありです。実際に現場で働いている人たちから話を聞くことで、それ自体がコミュニケーションにもなっていきます。

また、自分の意見が採用されれば働く人のモチベーションも自然と高まりますし、次の仕事への活力にも繋がっていきます。そうやって第三者に相談することで広い視野を持ってマネジメントすることが、成長への第一歩となるでしょう。

ほとんどの中小企業で後継者をうまくマネジメントできない理由

大企業はすでに組織が出来上がっているからこそある程度は回るのですが、中小企業となるとそうはいきません。

特に中小企業では後継者をうまくマネジメントできず、結果として経営者自体が育っていかないことが大きな原因となっています。

当然ながら経営者と後継者は一人の人間としても違うため、中小企業で後継者を育てていくには、後継者本人の特性や得意分野、苦手分野などを理解しておくことが重要です。誰しも向き不向きがあるため、向いていないことをずっとやらせても成長の妨げになってしまいます。そうではなく、その人が勝てる分野を見つけて育ててあげることが必要となってくるでしょう。

特に中小企業は組織の規模が小さく、中には家族経営のところもあります。それらの会社は従業員と深くまでコミュニケーションをとり、近い距離で接していくことが必要です。

マネジメントを知れば事業は回る

中小企業は事業が回らずに倒産してしまうところも多いです。日本でも毎年のように倒産が発生しています。しかし、その多くは正しいマネジメントの方法を知らないだけだったりします。

逆に言えば、マネジメントを知ることが事業を回すことに繋がっていくと言えるでしょう。

後継者のマネジメントはマラソンのように長期で行うものです。

些細なことでも従業員や社員との交流を少しずつ行うことによって、マネジメントは成功していくはずです。

平岡商店では現場目線で「事業承継」「企業再建」の課題解決のサポートを行っています。

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