広島で「事業承継セミナー」

経営者、後継者の構想を、構想キャンバスを使ってワークショップ形式で可視化、

最後は座談会形式でお互いの構想を語り、事業承継のきっかけ作りの機会を創出することを目的としたセミナーでした。

普段は毎日顔を合わせて一緒に仕事をしておられる方がほとんどですが、お互いの事業に対する想いを

じっくり聴く時間を設けることが出来た、新鮮な気づきがあったなどの声をいただきました。

自分の事業の経営状態を文字や数字を使って可視化できた

セミナーを通じて感じたことは、家族経営、小規模事業者の方は、普段は現場の業務に従事する時間が多く

じっくりと将来像をイメージしたり、経営状態を分析したり、幹部や後継者と意見交換する機会が少ないということです。

そのため、ご自身の構想が暗黙知化されており、近くにいる家族でさえ共有できていないことが多いのです。

今回のワークショップでは、簡単に自分の事業の「いま」を評価し、将来像を構想します。

いまと未来のGAPを埋めるための施策や行動をアイデアとして発想し、可視化し、共有しました。

また、具体的に経営状態の現状、理想像、例えば売上、利益、給料についても、ご自身が納得できる状態をイメージする

ワークを取り入れることで、ついつい目先の仕事に追われることが多い事業者の方にとって、少しだけ遠くを見定める

機会になったのではないでしょうか?

財務諸表の活用がポイント

とはいえ、やはり課題の一つと感じたことが試算表の活用、財務状態の共有です。

長年経営をしている経営者の方は、業績、資金繰りなど、いちいち資料を見なくても熟知しています。

しかし経営者以外、営業や製造に従事する後継者の方は、そうした財務諸表を見る機会も、説明を受ける時間も

とれていないのではないでしょうか?

会社の課題、理想、次の一手は全て数字に直結します。

今の経営状態を財務諸表ベースで正しく理解し、目標をたて、次の一手を定め、実施し、振り返る。

こうした、いわゆる「PDCA」サイクルを日常的に回すことが経営者、後継者、社員が一体となって経営出来る

会社になるための必須条件だと思います。

経営者と現場の距離を縮める必須アイテム

毎月、試算表を作成していますが?

毎月、振り返りをしていますか?

大切な人と共有していますか?

すべてをオープンにする必要はありません。

関心のある事柄だけを要約して共有すれば十分です。

やる気がない、、、

経営が分かっていない、、、

と嘆く前に、ご自身は経営状態をただしく理解できていますか?

現場と共有できていないから、現場と分かり合えないのではないでしょうか?

現場を知らないと陰口を言われるのは、これが理由です。

現場と数字はつながっています。

経営がうまくいかないのも、うまくいくコツも現場にあります。

答えは現場にあるというのは、財務諸表と現場で起こっている現象の因果関係を紐解けるまで

穴があくまで数字を見るということです