
「数字に弱い…」から「流れが見える!」へ——事業の安心を支えるお金の整理術
家族で営む事業や個人規模の商いは、経営と生活の境目があいまいな分、お金の悩みも複雑になりがちです。このコラムでは、「資金調達」や「節税」のような専門的な手法ではなく、日々のお金の動きを整えることで“モヤモヤ”から“納得”へと転換する考え方をご紹介します。
「いつも資金繰りで悩んでいる」「数字は苦手」「将来が見通せない」といった不安がある方はもちろん、これから事業承継や起業を考えている方にも読んでいただきたい内容です。
目次
家族経営だからこそ起きるお金の混乱——3つの特徴
以前の回でも触れたように、家族経営にはお金の悩みにつながる大きな特徴があります
- 少額でも経営に影響が出やすい(すぐに資金が枯渇する)
- 生活費と事業費が混ざりやすい(どんぶり勘定)
- 目に見えない形で「借りて」いるお金がある(取引先や従業員との信頼で成立)
こうした性質があるからこそ、“資金繰り”という言葉が重要になってくるのです。
お金は“流れている”——その動き、捉えられていますか?
商いをしている限り、お金は日々動いています。開店していない日でも、光熱費や家賃は発生し、クレジットカード決済や引き落としは止まりません。市場の変化や、近隣での工事など外的要因によっても急に資金の流れが変わることがあります。そんなとき、きちんと流れを“見えているか”が安心材料になるのです。
不安の正体を数値で確認——見える化の第一歩
「なんとなく苦しい…」の正体は、数字に置き換えられます。銀行の通帳のように、日付・項目・金額・残高を記録するだけでも、現状把握に大きな差が出てきます。
資金繰りが苦しい会社ほど、実は「どこが、どれだけ、どう苦しいか」が見えていないケースが多いのです。資金を入れても、流れが整っていなければ不安は消えません。まずは“見える化”からです。
“三つのる”でお金は回る——基本の記録が信頼につながる
お金の動きを捉えるためには、以下の3つを毎日記録することがポイントです:
はいる:売上や振込などの入金
でる:仕入れや経費の支出
のこる:手元の残高
この3つさえ整えば、複雑だった資金の流れもシンプルに見えてきます。
家族経営ならではの注意点——どこまで記録する?
法人の場合、会社名義のお金だけを記録すれば済みますが、家族経営ではそうはいきません。経営者の財布から出るお金、レジでの現金取引、電子マネー…あらゆるお金の動きを把握する必要があります。
少額であっても、家族経営では経営を左右する力を持っています。入金・出金・残高を、事業の実態に合わせて捉えることが鍵なのです。
まとめ|「なんとなく不安」を「確信のある判断」へ
お金の“動き”を記録することは、特別なスキルではなく、習慣です。資金繰りに悩む方こそ、「入る・出る・残る」の流れを整えるだけで、迷いや不安に対する判断がクリアになります。
「感覚頼りの経営」から「情報に基づく選択」への第一歩として、三つの“る”をぜひ試してみてください。
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