資金繰り悪化の原因を発見/食品製造業

ご支援の背景

売上はある。仕事も止まっていない。それでも資金繰りが苦しい。

「何が問題なのか分からない」

そんな状態でご相談いただいた、食品製造業の事例です。実際には、お金だけが問題になっていたわけではありませんでした。様々な問題が複雑に絡み合い、経営状況が見えにくくなっていました。今回は、日々の資金繰りを確認しながら、経営の“見える化”と整理を進めていきました。


現場で起きていたこと

資金繰りが苦しくなると、どうしても「お金」だけを見てしまいます。しかし実際には、

  • どの商品が利益を生んでいるのか
  • 何を優先すべきなのか
  • 現場がどこまで対応できるのか

が整理されておらず、社長だけが状況を抱え込んでいる状態でした。また、家族経営特有の遠慮や役割の曖昧さもあり、問題が見えにくくなっていました。数字だけでは分からない「現場の混乱」が、資金繰りにも影響していたのです。


まず整理したこと

今回のご支援では、

  • 日繰り表の整理
  • 業務の優先順位整理
  • 利益構造の確認
  • 社内情報の共有

を進めました。特に重要だったのは、「何にお金が必要なのか」を整理することでした。資金繰りが苦しくなると、目の前の支払い対応に追われ、経営判断が感覚的になりやすくなります。だからこそ、まずは現状を整理し、経営判断の土台をつくるところから着手しました。


資金繰りが苦しい時に、まず確認したいこと

資金繰りが厳しくなると、「売上を増やさなければ」「経費を削減しなければ」という発想になりがちです。もちろんそれも重要です。しかし実際には、

  • 利益が出ていても資金が残らない
  • 優先順位が整理されていない
  • 現場負担が偏っている

ことで、経営全体が苦しくなっているケースも少なくありません。まずは、「何が起きているのか」を見える状態にすることが重要になります。


なぜ、日繰り表を作るのか

日繰り表は、単なる資金管理表ではありません。「今、会社で何が起きているのか」を整理するためのものです。資金繰りが苦しい時ほど、人は感覚だけで判断しやすくなります。しかし、実際の入出金を整理していくことで、

  • 何が負担になっているのか
  • どこを優先すべきか
  • 何を止めるべきか

が少しずつ見えてきます。また、数字を共有することで、社内でも状況を共有しやすくなります。これは単なる経理作業ではなく、経営判断を整理するための重要な作業です。


MONEY IS TIME(資金は時間であり)

資金繰りは、単に「お金が足りるか」の話ではありません。会社にとって資金とは、

「考える時間」
「立て直す時間」
「選択する時間」

でもあります。資金に余裕がなくなると、どうしても短期的な判断が増えていきます。だからこそ、厳しい時ほど、現状を整理し、優先順位を見直すことが重要になります。


戻る事が出来るなら企業の次の一手は?

経営状況が苦しくなると、どうしても目の前の問題対応が優先になります。しかし、

  • 何を続けるのか
  • 何を減らすのか
  • 何を守るのか

を整理しなければ、さらに混乱が大きくなるケースがあります。今回のご支援でも、現場状況を確認しながら、少しずつ経営判断の整理を進めていきました。


経営計画、資金計画・・・「作り方」より「使い方」

経営計画や資金計画は、作ること自体が目的ではありません。重要なのは、「経営判断に使える状態になっているか」です。数字だけを並べても、現場で活用されなければ意味がありません。実際の現場では、

  • 業務
  • 資金
  • 取引先

が複雑に絡み合っています。だからこそ、現場に合わせながら、整理し、共有し、使える状態にしていくことが重要になります。


少しずつ整理ができるようになった

日繰り表を整えたことで、「何となく苦しい」状態から、「何が課題なのか」を共有できる状態へ変わっていきました。また、

  • 経営判断の優先順位
  • 資金の使い方
  • 現場負担

も少しずつ整理され、社長一人が抱え込まない状態づくりにつながっていきました。家族経営では、問題が複雑に絡み合いやすく、原因が見えにくくなることがあります。だからこそ、まずは整理すること。それが、建て直しの第一歩になるケースも少なくありません。